添加材注入工

ADDITIVE  INJECTION

添加材注入工とは

土圧式シールド工法において、掘削土砂をシールドカッター等で撹拌・混練し、塑性流動化(泥土化)させたうえで、所定の圧力を加えて切羽の安定を図るために、各種添加材を注入します。タックでは、あらゆる土質条件に対応するため、鉱物系・高分子系・気泡系、さらに即応性に優れた複合系など、多様な添加材および注入システムを取り扱っています。

添加材注入の原理

添加材注入による掘削土砂の状態は、模式図のとおりです。適切な量の添加材を注入することで、土砂を塑性流動化させ、安定した掘削が可能となります。

添加材の種類と特徴

多様な施工条件や目的に応じて選択可能な、掘削添加材の特徴をご紹介します。

掘削添加材一覧

種別 分類 商品名 真比重
(嵩比重)
水素イオン
指数[pH]
主成分 荷姿 特徴
鉱物系 粘土
ベントナイト
TAC-α
TAC-βⅡ
TAC-β
2.6 6.9~9.2(中性) ♯250(<63μm)
♯250(<63μm)
♯200(<75μm)
バラ
1tフレコン
25kg袋
掘削対象地盤に不足する細粒分を補い、掘削土砂の流動性を確保。添加材の算定における積算の基本。
界面活
性剤系
起泡剤 KT-10C 1.03 7.0(中性) アニオン系
合成界面活性剤系
18kg缶
200kgドラム
1tコンテナ
微細な独立気泡のベアリング効果で、掘削土砂の流動性を確保する。界面活性剤の分散効果により粘性土では付着防止に有効。圧気効果で止水性を向上。
浸透剤
(解こう剤)
TACフィルト 0.9 8.0~9.0
(弱アルカリ性)
高級脂肪酸塩 17kg缶 低発泡性の界面活性剤が粘土表面の表面張力を下げて、粒子間へ液体を浸透させる。N値の高い洪積粘性土をほぐす効果が大きい。
高分子系 凝集剤 TACスルー 1.06 7~8(中性) ポリアクリル酸
ナトリウム
(アニオンPAM)
18kg缶
1tコンテナ
掘削土砂中の細粒分を吸着して土と水をまとめて凝集し、砂質土では流動性を確保、粘性土では泥状化を防止する。粘性土粒子表面にコーティングを施した状態となり付着防止効果に効果大。
複合系 TACキャリー (0.8) 6~8(中性) 高吸水性樹脂
(SAP)とノニオン系増粘剤
(HEC)を主体とした複合高分子
20kg袋
500kg袋
砂礫地盤の土砂圧送用に開発した複合高分子系添加材。増粘作用に加えて吸水樹脂によって形成された粒状体が地山の細粒分の代わりとなり高い流動性を付与する。
分散剤 TACパレート 1.3 6~7(中性) ポリカルボン酸
ナトリウム
20kg缶 粘土粒子表面に吸着し、表面電荷を増やして反発力を高める。物理的な立体障害を発現するため、再付着防止に効果大。粘性土の注入率を低減。
天然系
高分子
増粘剤 TACテクターP (0.3) 8.5~9.5
(弱アルカリ性)
α-グルコース
アミロペクチン
15kg袋 植物由来の成分を使用した高分子添加材。水に溶解することで高い粘性を発現する。天然由来なので環境への影響がない。
複合系 鉱物系

凝集剤
スルーショック 1.1~1.3 10~11
(アルカリ性)
鉱物系

TACスルー
2液を切羽先端で混合し、水希釈に強い高粘性添加材として使用。余掘り充填材としても使用。
鉱物系

塑強調整剤
クレーショック 1.2~1.3 10~11
(アルカリ性)
鉱物系
(TAC-β,βⅡ)

TAC-3G
(塑強調整剤)
2液を切羽先端で混合し、可塑状粘土を作る。せん断抵抗強さに優れプラグゾーンを形成。地下水が豊富な砂礫地盤の噴発防止や各種充填材として多数実績。

高分子添加材の分子量

添加材注入設備

多様な添加材を、正確かつ安定的に供給するための専用注入設備です。

添加材注入フロー図(2液型加泥注入工法)

添加材注入フロー図(気泡、高分子)

添加材試験

安定した掘進を維持するために、各種試験を実施しています。

添加材試験例(1)

添加材試験例(2)

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