LEARNING

シールド学校

実機で学び、世界で活きる。 日本初のシールド学校、開校。

タックが開校した「シールド学校」では、実機操作と実習による実践的体験を通じて、国内外のシールド技術の中核を担う人材の育成を目指します。
日本初のシールド学校として、現場経験と専門知識を兼ね備えた講師陣から直接学び、「現場で使える力」と「国際水準の知識」の両立を図ります。

シールド学校の目的・意義

本校は次の3つの目的を掲げ、多様な人材の成長を支援します。

1. タック社員に学びの場を提供し、世界に通用するシールドコンサルタントを育成する。
2. 国内外の技術者に学びの場を提供し、安全・安心なシールド工事に貢献する。
3. 地域の子どもたちへ語学教育を含めた学びの場を提供し、未来の人材を育成する。

カリキュラム・スケジュール例(3日間コース)

実機による演習と現場直結の座学を組み合わせ、3日間で“シールド施工のリアル”を体系的に学びます。

カリキュラム項目

(1)線形管理(測量・方向制御・掘進シミュレーター)
(2)掘削管理(土圧式・泥水式・排土・シールド負荷・添加材)
(3)裏込め注入管理(材料・強度・注入圧・注入量)
(4)一次覆工管理(セグメント・防水・掘進指示書)
(5)安全管理・トラブル対応事例

スケジュール例

1日目(水曜日) 2日目(木曜日) 3日目(金曜日)
AM (移動)
シールド工法概論
(2) 掘削管理(土圧式・泥水式)
(3) 裏込め注入管理
(4) 一次覆工管理
(5) 安全管理・トラブル対応事例
PM (1) 線形管理
掘進シミュレーター(実機)
添加材試験、泥水試験、
裏込め材料試験(実習)
総括・まとめ
(移動)

※土木学会認定CPDプログラム取得予定

講師紹介

シールド学校の講師陣は、現場経験と専門知識を兼ね備えた業界の第一人者たち。実際の施工に携わってきた実務家から直接学べる環境が、他にはない大きな強みです。

INSTRUCTOR 01

塩谷 智弘TOMOHIRO SHIOYA

一般財団法人 GRI財団 技術顧問(元大阪メトロ副社長)

※2025年10月現在

大阪府大阪市出身。1980年に京都大学工学部土木工学科を卒業、同年大阪市交通局に就職。2016年局長に就任、2018年現大阪メトロ(2018年に大阪市交通局から大阪メトロに経営形態変更)副社長。2024年から現職。

大阪市交通局では地下鉄土木構造物、軌道のメンテナンス部門を経て1985年から地下鉄新線の建設工事に係わる。同局が日本で初めて実用化に成功した同時裏込め注入管による2液型可塑状裏込め注入工法の地盤変状に与える影響を評価し、近接する重要構造物の安全な施工に貢献した(参考文献①)。1986年に泥水式シールド現場において、2液型可塑状裏込め材を改良し、近接重要構造物に対して影響なく予定工期に竣工させた。1989年11月からは本局勤務となり、主にシールドトンネルの構造設計に従事。世界初の3連型マルチフェイスシールドの構造設計も担当した。さらに、軟弱地盤が広がる大阪地盤で住居稠密な市街地における地下鉄シールド工事において、同時裏込め注入管による裏込め注入ならびにエアー系2液型裏込め材の標準使用を決定。2003年からは大阪地下鉄8号線の施工現場の責任者として赴任。全線のうち約半分の6区間のシールド施工を管理し、安全かつ予定工期を3カ月前倒しで竣工させた。
他機関における技術検討委員会の経験は、地下鉄新線の設計、建設の実務経験が評価され、2006年以降大阪地区の地下新線工事のみならず仙台市、福岡市の検討委員に就任。土木学会関係では、トンネル標準示方書(1996年制定版)の改定作業に携わるとともに2008年から2016年にかけてトンネル工学委員会メンバーとしてトンネル技術に係る検討会に参画した。また、長年にわたる都市土木工事の経験とインフラ整備に係る実績が評価され、2020年~2021年に土木学会関西支部長、2022年~2024年土木学会本部理事を歴任した。

〈主要経歴〉

■1975年4月~1980年3月  京都大学工学部土木工学科 学士
■1980年4月~2019年6月 大阪市交通局
(1)1985年5月~1986年9月 土木技術担当(シールド工事に伴う地盤変状評価、影響解析)
(2)1986年10月~1989年10月 地下鉄建設現場施工管理事務所にて泥水式シールドの施工管理(2液型可塑状裏込め材の改良)
(3)1989年11月~1998年4月 設計、土木技術担当(シールドトンネルの設計特に3連型マルチ―シールドの設計)
(4)2003年4月~2005年3月 地下鉄建設現場施工管理事務所長(整備延長区間の約半分の開削トンネル並びにシールドトンネルの施工管理を担当)
(5)2016年4月~2018年3月 大阪市交通局長
(6)2018年4月~2019年6月 大阪メトロ代表取締役副社長

〈主要資格〉

■1995年5月  技術士 建設部門 / トンネル 第32118号

〈論文実績〉

①大阪地下鉄7号線・泥水式シールド掘進に伴う近接構造物の計測管理,基礎工,1989年12月
②地盤工学会関西支部講習会:大阪ビジネスパーク駅とシールドトンネル(特に裏込め注入について),1997年
③既成市街地を縦横に縫って掘り進む大阪市営地下鉄第8号線シールド工事;トンネルと地下,2004年9月

INSTRUCTOR 02

瀧川 信二SHINJI TAKIGAWA

株式会社タック 代表取締役社長

※2025年10月現在

岡山県備前市出身、1988年に京都大学工学部土木工学科を卒業、西松建設株式会社に就職。2000年に株式会社タックに入社し、 2006年から代表取締役社長に就任、現在に至る。

京都大学ではトンネル工学分野に多大な貢献をなされた足立紀尚教授を師事し、学士論文のテーマ「超軟弱粘土の力学試験法の開発に関する研究」は、現在多用しているベーンせん断試験機を用いた土圧式シールド工法の塑性流動性を判断する指標の基礎となっている。
西松建設では、ダムコンクリート工事の品質および施工管理を経て、本社設計部で仮設・本設構造物の設計業務を4年経験した後、大型シールド工事の主任技術者を7年間務めた。
株式会社タックは、1976年にシールドトンネル用の2液型裏込め注入工法を世界で初めて開発し、以来48年間、主としてシールド工事の各種注入材(掘削添加材、外周充填材、裏込め注入材)、および各種注入材の特徴を最大限引き出す機械設備を開発し、国内外で1,900現場以上に及ぶ販売実績を有する。近年、2020年ものづくり日本大賞、2021年国土技術開発賞、2023年土木学会環境賞などを通じて積極的に技術力を紹介している。また、2017年から可塑状グラウト協会シールド部会長を務め、小山幸則先生(立命館大学 総合科学技術研究機構 上席研究員)を技術顧問に招聘し、10年ぶりに技術マニュアルを改訂した。

〈主要経歴〉

■1984年4月~1988年3月  京都大学工学部土木工学科 学士
■1988年4月~2000年6月  西松建設株式会社
(1)1989年4月~1993年5月 本社設計部(仮設・本設構造物、山岳トンネル、シールドトンネル影響検討)
(2)1993年6月~1999年4月 寝屋川南部地下放水路加美調節池築造工事/大阪府 主任技術者
〈泥水式シールド工法 シールド外径Φ8.31m、延長2,830m〉
(3)1999年5月~2000年6月 桂川右岸流域下水道幹線函渠工事/京都府 主任技術者
〈泥水式シールド工法 シールド外径Φ9.5m、延長935m〉
■2000年7月~株式会社タック
(1)2000年7月~2004年3月 取締役企画部長
(2)2004年4月~2006年3月 専務取締役統括部長
(3)2006年4月~現在 代表取締役社長

〈主要資格〉

■1997年4月 技術士 建設部門 / トンネル 第35824号
■2002年10月 APEC Engineer / Civil (JP-1-001869) and Structural (JP-1-001870)

〈論文実績〉

■2003年 急曲線掘削工法〈クレーショック・ミニパッカー工法(地上からの地盤改良不要)〉 第3715968号
■2016年 泥水式シールド工法における泥水処理方法および泥水処理設備 第6775136号
■2016年 裏込め材注入装置〈シールド機に装着する第4世代注入管〉 第6261684号
■2016年 気泡シールド工法〈環境性能と塑性流動性に優れた大断面シールド用起泡剤> 第6632955号
■2017年 裏込め材保持方法及び裏込め注入システム<掘進停止時圧力保持〉 第6479868号
■2017年 トンネル裏込め注入材の製造方法<高圧・凍結下のエアー系裏込め注入材〉 第6860142号
■2019年 トンネル止水工法、トンネル止水システム、及び止水材<クレーショックハード〉 第6632018

INSTRUCTOR 03

大井 隆資TAKATUGU OI

株式会社タック安全技術担当部長

※2025年10月現在

高知県安芸郡出身、1974年に高知高専土木工学科を卒業、株式会社フジタに41年勤務。
2015年に株式会社タックに入社、 現在に至る。

株式会社フジタでは、入社以来15年間シールド工事の現場技術者として、圧気手掘り、泥水式、土圧式を経験。中でも1980年からリボンスクリュー式泥漿シールド工法の技術開発工事に従事し、切羽の安定を図りながら玉石・粗石を連続排出する難しさと感動がシールド技術者の原点となっている。その後、フジタ本社にて26年間シールド工法、推進工法の現場支援や技術開発などを行ってきた。その間、土木学会、日本トンネル技術協会(JTA)のワーキング、委員会で同業他社のシールド技術者とも交流を深めてきた。
株式会社タックでは安全技術担当部長として、主に東日本のタックが受託しているシールド工事の毎月の安全衛生パトロールや協議会への参加を行っている。また、技術面ではタックの新技術登録(NETIS、NNTD)の申請を担当し、現在7件の登録を完了。社内外へのタック技術の普及に努めている。

〈主要経歴〉

■1969年4月~1974年3月 国立高知工業高等専門学校土木工学科
■1974年4月~2015年1月 株式会社フジタ
(1)1974年4月~1989年3月 横浜支店、首都圏土木支店、関東支店、広島支店のシールド工事9件他に従事
・多摩下水幹線その13工事、宿河原下水幹線その3工事、天神川流域下水道事業倉吉幹線管渠布設工事(6工区) 、埼玉合口二期荒川連絡水路吉敷第1工区等
(2)1989年4月~2015年1月 土木本部生産技術部シールドグループで現場支援、技術開発、技術提案に従事
・リングロックセグメント、起泡剤「環境8号」、消泡剤「FT-01」他の技術開発
・土木学会「建設用ロボット委員会」、JTA「シールド工事の施工に関するQ&A」他
■2015年3月~現在 安全技術担当部長
・全国安全週間(7月)、全国労働衛生週間(10月)のテクノセンター他のパトロール
・技術開発、特許申請および専門誌発表、各種表彰・評価制度への申請書作成他

〈主要資格〉

■1990年2月 技術士(建設部門)/トンネル 第23315号
■1993年3月 労働安全コンサルタント 土木 第250号
■2016年7月 防災士 第113315号
■2020年5月 第一種衛生管理者  第60080084201号

〈論文実績〉

① 「消泡剤開発による掘削土流体輸送と粗石層へのゲル化気泡」,日本プロジェクト・リサーチ,2012年
② 「気泡シールド工法の新起泡剤による自然消泡性と施工事例」,土木学会第69回年次学術講演会,2014年
③ 「シールド工事の地盤沈下ゼロを追求「低突起先端混合型同時裏込め注入装置」,月刊下水道,2021年8月号

INSTRUCTOR 04

廣野 和正KAZUMASA HIRONO

廣野シールドトンネル技術株式会社代表取締役社長

※2025年10月現在

大阪府茨木市出身。1982年に山梨大学工学部土木工学科を卒業、株式会社奥村組に就職。2020年6月に奥村機械製作株式会社社長就任、2025年4月相談役、6月に現在勤務の会社を創業。

奥村組では、シールドトンネルをはじめとして、推進工事、開削工事などの都市トンネル工事に携わる。シールド工事では主に下水道管渠工事に携わり、中折れシールド出始めの時代に曲線半径30mの急曲線泥水シールド工事や横二連型泥土圧シールド工法(DOT工法)などの5本のシールド工事に従事。この頃に失敗をしながら体で覚えた経験が現在の知見の源となっている。その後、地下駐車場建設のための大規模開削工事、設計業務や台湾台北市の地下鉄工事に従事。2005年にN値0の軟弱地盤において、呼び径3000の大口径推進工事で同径地中側面接合、地中正面接合の難工事を完成。突貫工事やコンパクトシールド工法工事を従事し、2014年から土木技術部長、機械部長、土木部長を歴任し、技術提案の作成や設計・施工の指導を行う。
2019年10月よりシールドメーカーである奥村機械製作株式会社に出向。2020年6月より社長に就任し、地質の知見を活かし「頑丈なシールドを製作する」を標榜し、製作台数業界1位のシールドメーカー社長を勤める。
2014~15年にシールド工法技術協会の技術委員を勤め、日本トンネル技術協会では、2016年発刊「シールド技術変遷史」の執筆に参画。日本建設機械施工協会分科会委員を歴任。

〈主要経歴〉

■1977年4月~1982年3月  山梨大学工学部土木工学科 学士
■1982年4月~2019年9月  株式会社奥村組
(1)1982年4月~1993年5月 千葉県内のシールド、製鉄所内工事の施工管理に従事
・曲線半径30mの急曲線泥水シールド工事、横二連型シールド(DOT)工法工事等
(2)1993年5月~2005年2月 地下駐車場工事、土木設計業務、台湾台北地下鉄工事に従事
・大規模開削工事の土留変位計測および逆解析、シールド工事の仮設計画やセグメントの耐震計算などの設計業務、海外工事
(3)2005年3月~2014年3月 名古屋市推進工事、製鉄所内工事、パイプライン工事、都下水道工事に従事
・大口径推進での同径地中側面接合・地中正面接合、工場基礎の設計・施工管理、超突貫シールド工事、コンパクトシールド工法
(4)2014年4月~2020年6月  土木技術部長、機械部長、土木部長を歴任
■2019年10月~2025年6月  奥村機械製作株式会社 
(1)2019年10月~2025年6月 品質管理部長、副社長
(2)2020年6月~2025年3月  代表取締役社長 
(3)2025年4月~6月 取締役相談役
■2025年6月~現在 廣野シールドトンネル技術株式会社 代表取締役社長

〈主要資格〉

■技術士 第33374号 建設部門 / トンネル、上下水道部門/下水道、応用理学部門/地質

〈論文実績〉

①軟弱地盤での同径地中側面接合および正面地中接合推進工事:第61回施工体験発表会(都市),2007年9月
②土木工事現場と正月:月刊「土木技術」,2019年1月
③シールドトンネルと曲線-曲線を掘るために-:月刊「土木技術」,2021年5月

INSTRUCTOR 05

安光 立也TATSUYA YASUMITSU

前田建設工業株式会社 上級技師長

※2025年10月現在

兵庫県神戸市出身。1982年に京都大学工学部土木工学科を卒業、前田建設工業株式会社に就職。

前田建設では関西支店において、シールドトンネルをはじめとして、推進工事、開削工事などの都市トンネル工事に携わる。シールド工事では下水道管渠工事から始まり地中送電線管路や地下鉄トンネルに携わり、2009年から本店に異動しシールドグループ長として前田建設全体のシールド工事の支援を行う。2020年から関西支店に戻り西日本のシールド現場支援を行っている。 
礫層でのリボン式スクリューコンベヤー黎明期からシールド工事に従事し、新型セグメントを使用したシールド工事の自動化に携わる。地下鉄工事では新型セグメントの実大載荷試験を行い、耐震性能が確認されたので採用が決定し、仕上がりの良い一次覆工を完成させた。その後、シールドグループ長として全国および海外の現場支援を行うなかで、様々なトラブルに対する原因と対策の立案を行ってきた。
土木学会では、2016年制定のトンネル標準示方書[シールド工法編]の改訂委員を務めた。日本トンネル技術協会では、2016年発刊「シールド技術変遷史」の執筆に参画した。

〈主要経歴〉

■1978年4月~1982年3月 京都大学工学部土木工学科 学士
■1982年4月~2025年7月 前田建設工業株式会社
(1)1982年4月~1987年5月 兵庫県内、大阪府内の下水シールド工事の施工管理に従事
・巨礫層やメタンガス発生地盤での泥土圧シールド工事等
(2)1987年6月~1989年5月 原子力発電所の主要土木工事の施工管理に従事
・稼働中の原子炉建屋に近接した放水系土木構造物の大規模開削および躯体構築と付随する海水管カルバート等の躯体工事
(3)1989年6月~2006年3月 大阪府内および大阪市内の地中送電線の推進工事およびシールド工事、地下鉄停留場およびシールド工事の監理技術者として従事
・φ3.0m圧気併用開放型刃口推進工事・大深度(土被り60m)かつ長距離( 2000m)シールド工事での自動化施工[厚生労働大臣進歩賞受賞]
・地下鉄シールドにおける新型セグメントの実大載荷実験とその施工[厚生労働大臣奨励賞受賞]
(4)2006年4月~2009年3月 関西支店土木部 副部長
・総合評価落札方式における技術提案業務
(5)2009年4月~2020年3月 本店土木事業本部土木部 シールドグループ長
・日本全国および海外における弊社シールド現場の技術支援・建災防講師
■2020年4月~現在 関西支店土木営業部 上級技師長 シールド担当部長

〈主要資格〉

■2007年3月 労働安全コンサルタント 土木第223号
■2024年4月 コンクリート診断士 07350723

〈論文実績〉

②High-speed automatic machines for shield work :ITA-World tunnel congress Oslo ,1999.May
③コッタークイックジョイントセグメントの耐震検討と実大載荷試験による挙動解析:トンネル工学研究発表会,2002年6月
④地下鉄工事における現場安全衛生管理について:第43回全国建設業労働災害防止大会,2006年

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