技術情報
高密度クレーショック
TAC技術情報 C-016001
高密度の可塑状充填材
概 要
高密度クレーショックは、クレーサンドTAC-βに増強材TACソリディを配合することで、従来のクレーショック(密度1.26~1.36g/cm3)よりも粘性土相当(密度1.49g/cm3)まで高密度、高強度を実現した可塑状充填材です。これにより、クレーショックに比べて、更に高い安定性を確保することができます。
高密度クレーショック配合(1.05m3当り) 密度:1.49 g/cm3
A液1.0m3 | B液 | |||
増強材 | 助材 | 安定剤 | 清水 | 塑強調整剤 |
TACソリディ | TAC-β | TAC-R15 | 水 | TAC-3G |
400 kg | 400 kg | 2.4 kg | 696 L | 50 L |
お客様のメリット(従来のクレーショックよりも更に高い安定性を確保できます)
- シールド急曲線施工の場合
- シールド機内から充填する高密度クレーショックは、急曲線の余掘り発生と同時に充填するので、余掘り部の崩壊防止と切削土のチャンバー内への押戻しによって、確実な余掘り空間が形成でき、急曲線の線形確保が図れます。
- 高密度・高強度の安定性と摩擦抵抗力低減効果によって、急曲線通過時のシールド機周辺地山の緩みを防止でき、周辺環境への影響抑制(沈下防止)が図れます。
- 地上からの削孔・注入作業(車両片側通行・夜間作業等)が不要で、周辺環境への影響がなく、施工性が向上します。また、埋設物への影響や地盤隆起の問題が無く、安全性も向上します。
-
切羽の安定、沈下防止、噴発・逸泥防止、シールド機姿勢制御、発進・到達時の止水等の場合
- 泥土圧シールドの切羽の土圧低下や地下水の噴発時にチャンバー内へ高密度クレーショックを充填することによって、噴発を防止し切羽の土圧保持が可能です。また、シールド再発進も容易です。
- 土質の急変等による掘削土の過剰取込み時には、シールド機注入孔から高密度クレーショックを加圧・充填することによって、シールド機通過(裏込め注入)までの周辺の地盤変位を抑止します。
- 軟弱粘性土等での掘進ではシールド機がノーズダウンする場合があります。高密度クレーショックをシールド機下部から注入することによって、シールド機のピッチングを上げることが可能です。
特 徴
- 従来のクレーショックと比較して、約1.2倍の粘性とせん断強さを有しています。
B液 粘性:直後500dPa・s以上<粘性 [dPa・s]>
直後
1時間
3時間
6時間
1日
3日
7日
クレーショック
500
500
500
550
550
650
700
クレーショックハード
600
600
650
650
700
800
900
A+B液 せん断強さ:7日後4kPa以上せん断強さ (kPa)
直後
1時間
3時間
6時間
1日
3日
7日
クレーショック
0.95
1.06
1.19
1.40
1.74
2.83
3.68
高密度クレーショック
1.57
1.60
1.74
2.01
2.56
3.82
4.91
- 高密度クレーショックプラントは、大型低床トラックに車上搭載できるコンパクトなタイプです。
技術登録:「クレーショック工法」
1) NETIS登録番号:KT-160022-A 2) NNTD登録番号:1162